平成23年度税制改正大綱のマイナーどころ その②

さて、先週の続きで平成23年度税制改正大綱で個人的に気になる点です。
更正の請求ができる期間が1年から5年に延びた。
  同時に課税庁が増額更正できる期間も3年から5年に延びた。
  納税者にだけ有利な改正はしないのですね・・・
相続税の基礎控除額が大幅に減額されますが、
  同時に死亡保険の非課税限度額も大幅にカットされます。
  現行では、「500万円×法定相続人の人数」までは死亡保険は非課税です。
  この算式の「法定相続人の人数」から、
  「未成年者・障害者・被相続人と同一生計だった者」以外の相続人が除かれます。
  去年の税制改正で、年金型の死亡保険の評価方法が変わり、
  実質大幅増税となったこともありますので、
  「相続対策になりますよ」と保険会社に勧められて生命保険に入っている人は
  相続税対策の大幅な見直しが必要になりますね。
今回の税制改正大綱を受けて、ニュースで「足し算引き算の税制改正」
といっている大学の先生がいらっしゃいましたが、
確かに、改正の必然性というかポリシーが
あまりないように感じられます。
ちょっと前に某税務署の方にそんなようなことをこぼしたら、
税務署の方いわく、最近は税務署内でも、
税制改正があっても税務署職員には改正の経緯などは示されず、
ただ上から言われたとおりに取り扱え、という雰囲気がある、
ということです。
ちょっと空恐ろしいですね。

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