【Finance news】融資における借換資金について

桐生の税理士|内田経理FainanceNews

群馬県桐生市の税理士 内田です。

今回のテーマは

「融資における借換資金について」です。

コロナ融資が開始され3年経過しようとしている今、
据え置き期間が終了し、
返済が始まっている会社様も多いかと思います。

そしてそのコロナ融資における借換保証が
1月より開始されることが発表されました。

今回はそもそも融資における借換資金とは
何かについて説明させていただければと思います。

借換資金とは・・・

借入方法については
保証協会付融資とプロパー融資、
資金使途でも運転資金と設備資金で分かれており、
一般的には借入が複数本に分かれているケースが多いと思います。

その分かれている借入を
まとめてしまおうというのが
いわゆる借換資金となります。

借換資金のメリット

毎月の返済額の軽減です。

返済期間の違う借入金を
1本にまとめ且つ返済期間を延ばすことにより、
毎月の返済額を軽減することができます。

借換ではない方法で返済額を軽減しようとすると、
「リスケジュール」という形になり
その後の資金調達がかなり厳しくなりますが、
借換という形式を使うことができれば、
そういうこともありません。

また、その後新たに借入をする場合でも、
既存の借入を返済条件にすることで、
毎月の返済額を増やさずに済ませることもできます。

また、各金融機関が新しく借入を提案したい場合にも
この借換資金を持ってくる場合も多いです。

💡借換資金の注意点

既存の借入全てをまとめることはできない可能性があります。

まとめることができる借入、
まとめることができない借入について以下に説明します。

既存の借入を借換資金でまとめる場合は
資金使途についてはそれほど問題にはならないかと思います。
但し、建物等の購入における設備資金で
返済期間の長い借入については、
まとめる対象にならないことがほとんどです。

保証協会付融資でプロパー融資の借換もできません。
また、金融機関をまたいでの借換については、
保証協会付の場合ですと、
既存融資がある金融機関の承諾が必要となります。

そのため、同一金融機関の借入を借換することが一般的であり、
金融機関をまたいで行う場合は
既存融資がある金融機関と取引解消をしても
問題ないという場合に限られてきます。

このことを踏まえて、
どの借入をまとめるかを決めていくことになります。

判断材料として、
各金融機関ごとの返済予定表をまとめて
一表にしておくことをお薦めします。

最後に・・・

借換の最大のメリット上記で述べた通り、
返済額を増やさないことと
減額が可能ということです。

保証協会も借換することによって
返済額が軽減できるのであれば、
過去の返済実績等を勘案して
承認がおりやすいという側面もあります。

また、コロナ融資の返済が開始されつつある中で、
1月より

コロナ融資における借換保証

も導入されております。

このような制度を使って
コロナ融資及び保証協会付融資をまとめて、
毎月の返済額を少しでも減額あるいは猶予して
資金繰りに余裕を持たせることができれば、
今般の原材料高騰等への対応や
新たな戦略への投資に注力することもできるかと思います。

借入本数が多くあるお客様へは
リスケジュールではなく借換という切り口で、
各金融機関との交渉を行ってもらえればと思います。