【FinanceNews】支店長とはどんな存在?

内田経理FainanceNews

群馬県桐生市の税理士 内田です。

コロナの影響により融資を申込むことが多くなっていることと思います。
保証協会付き融資が増えていることから、
支店長決済での融資も増加しています。
そこで今回は支店長とはどんな存在か触れてみたいと思います。

支店長とはどんな存在?

支店長によって支店方針が変わる事はあります!ただしすぐにはかわりません!!

金融機関の支店長の任期はどこの金融機関でも3年程度だと思います。
通常の場合、営業担当者の交代より早い場合が多いのではないでしょうか。
そこで皆様が気になることは、
「支店長が代われば、取引先に対しての対応も変わるのではないか」
という事だと思います。

①支店長とは

金融機関の支店長とは、他の業種と変わらず
、その支店の長であり、支店内の最終決裁権限者です。
支店長が判を押さなければ、支店決裁の融資は実行できませんし、
本部にあげることもできません。

支店長の人柄で支店の雰囲気もガラッと変わります。
良くも悪くも支店長の異動の時はどんな人がくるのか気になるものです。
人間性以外の部分で言えば営業畑出身の支店長であれば、
融資も数字のために、
多少難しくても前向きに取り組む方が多いと思いますし、
融資畑出身であれば、逆に慎重になる方が多い気がします。


業績の悪い支店の立て直しのために就任してくるような支店長は、
イケイケの支店長が多いですし、
業績の良い支店や大型店であれば、
出世コースの優秀な支店長がくるなど、
内部的に言えば様々あります。

また、お客様のところへよく訪問する支店長もいれば、
全く訪問しない支店長もいますし、
キャンペーン項目など何でも一番に達成しろと言う支店長もいれば、
そんなもんやらなくていいと言う支店長もいます。

支店の雰囲気は、支店長によっても決まると言って過言ではありません。

②支店長就任後の変化

支店長が代わると行員にとって何が変わるか話をしましたが、
お客様にとってどうかというと、
すぐに変わるような事は少ないと思います。

支店長も赴任してすぐに自分の色を出してくる事はありません。
前任の支店長のやり方をトレースし、
支店内や地域やお客様に慣れることから始めるからです。

お客様との信頼関係もできていない中、
今まで続けてきたことを断ったりした日には、
苦情になりかねません。
しかし、就任半年ぐらいから徐々に独自色を出してくることが多いと思います。
そうすると、
業況が変わっていなくても、
3 か月ごとに転がしてきた手形貸付が、
突然落ち切り条件
(次回以降同条件での借入は打ち切りとなる条件)
なることもないとは言えません。

そういう意味では、本部の融資決算権限者が代わった時も同じことが言えます。

③対処法は?

「複数金融機関と取引すること」だと思います。
支店長が代わるとすぐではないにしろ、
今まで出来ていたことが出来なくなる可能性はあります。


お客様においても連鎖倒産などのリスク回避のめにも取引先を増やし、
一社の業績に左右されないように取組んでいる事と思います。
それと同じように金融機関も複数行と取引しておくことをお勧め致します。

融資取引も複数行で行ってください。
複数行と取引しておけば、一行が融資取引の継続が難しくなった場合でも、
他行でそれを補うことが出来る場合があります。

金融機関の一行取引は、通帳の管理等も楽ですし、
他行との取引がないことで、
何かあっても必ず助けてくれるのではないかと思う気持ちは分かります。
担当者は自行のファンでいてくれることに感謝し、
出来るだけのことをしてあげたいと思っていたとしても、
支店長が同じ思いとは限りません。

特にお客様のところへ訪問しない支店長は、
決算書等の数字だけで見る傾向があります。
そういう支店長ですと、代わった時のリスクは高くなるものです。
是非、交代後、今までの支店長はよく来ていたのに、
今度の支店長は全く来なくなったなんてことがありましたら、
担当者を通じて会う機会を設けてもらうなど
親交を図るようにしていくとよろしいかと思います。